11月12日(土)☀️
丹沢の三大名爆の一つである遺言棚。
2年前、遺言棚へ向かう東沢乗越ルートをチャレンジした。だいぶ近い所まできていたが、何を思ったのか登り詰める場所を間違え、その場所があまりに困難だった為に気持ちが完全に途切れてしまいそこで撤退を決めた。
次こそ…と名残惜しい気持ちでその場を後にした。
あれから再チャレンジしたい気持ちはあるものの、このルートの難しさとハードさを思うと気持ちが尻込みするばかりで中々実行に移せる日が訪れなかった。
もう来年に持ち越したくない…そろそろやっておきたい。
それに今集めている『神奈川の美しい広葉樹林スタンプラリー』を玄倉で取る箇所がある。
やはり行くしかない。
当日の朝、気持ちの迷いなくスッキリと目覚める事ができた。
起きた時になって気分が乗らないと二度寝をしてしまうことがしばしばある。今回はそんなことはなかった。今日の私はやる気があるようである。
ばっちり晴れ予報、また紅葉にもちょうど良い。これを逃すわけにはいかない。
旦那は私が珍しく朝早く支度しているところを見てこれは行くしかないなぁと心を決めてくれたようである。
4時40分頃に家を出る。
途中セブンに寄って朝食にサンドイッチを買い駐車場で食べてから出発した
5:45 玄倉駐車場に到着。
スタートする前に向かいの玄倉商店でスタンプを取りに行く
店外にスタンプ台があってよかった。これで玄倉のスタンプOK
5:52 いよいよ歩き出す。まだ薄暗い
歩き出して数分。だいぶ空は明るくなってきた
6:20 左の西丹沢県民の森方面へ(右の玄倉林道方面は現在通行止め)
不安と楽しみが入り混じりつつ…どんどん歩みを進めていく
林道は大きな石が転がっていた。以前は県民の森までは車で行けてたようだが…この道の状態では車が入るのは無理ですね
朝焼けに染まってオレンジ色になってる
ミツマタの蕾
7:00 西丹沢県民の森(石棚山登山口)に着いた。
下山後もここに戻ってくる
県民の森から少し先に行くとゲートがある。脇を通過
7:13 いよいよ仲ノ沢経路へ。探検の始まりだ
しばらくはトラバース道。道幅は割とある箇所なのでロープは使うほどでもない
沢を横断する
おぉっと。これは鹿の骨?💦
ここで道を間違えた。でもすぐ気づきオレンジの大きな置物の所から上がる。前回来た時も同じ場所で間違えていたようだ
さっきよりも細めのなトラバース道。慎重に
ロープがあるので安全に登れる
トラバース道をひたすら歩く
見上げると紅葉がきれい
木段があると道は合っているとホッとする
沢を横断しロープで登る
私も次に続いていく
ケルンの目印から沢を横断
振り返る
急斜面をロープで登る
私も次に続く。ここはかなり腕の力を使う
ロープが途中までで、あとは四つん這いになってよじ登るしかない
黄色テープの目印からトラバース。前回来た時はこれに気づかずそのままよじ登ってしまったと思う
フェンス沿いの道にあたる。目印からトラバースしてもあのままよじ登っていっても結局このフェンスの所に降りてくる
右の道へ
眼下にワサビ田跡が見えた
8:35 ワサビ田跡
ワサビ田跡から河原に降りる
8:44 東沢入渓地点。ここまで順調だ
マリンシューズとチェーンスパイクを装着した。靴下は替えを持ってきているので濡れるのを構わず沢に入れる
ダイモンジソウ
いい感じの滑滝です
足を止めたくなる水の綺麗さ
9:16 2年前撤退を決めた場所です。
この滑滝を横切って東沢乗越の枯沢を詰める場所と勘違いして硬い岩壁をよじ登ろうとしました。
後になりまだこの先にも道が続いている事を知り、今日ようやくこの先に行けます
この先からいよいよ未知の世界。左側のロープを登る
旦那の後に続く。ロープが所々が玉に結んであり登りやすい
大きな巨石
クマの寝ぐら?
左へ
次は右へ。
枝沢が出てくるのでその都度地図で方向確認する
岩に張り付いた葉っぱが何とも言えない芸術的なものを感じる、と旦那が言うので記念にパチリ
ちょっとした庭園っぽい(^ ^)
あそこの穴が源流っぽいね
源流過ぎると当然だが水はなくなり枯れ沢に変わる
白ザレた所を登って行く
あっ❗️ここがネットの写真でよく見る東沢乗越を見上げる場所だ
ズルズルの滑りやすい地質の斜面。チェーンスパイクがあるのでどうにか登っていける
斜面終盤でロープがあって助かった
10:20 東沢乗越に到着
かなり狭い
少し広い場所に移り濡れた靴下と靴を取り替える
達成感に浸りながら東沢乗越を眺める
乗越から急斜面を降りてきた(結構な下りでロープがなければ下れなかった…)
ここが遺言棚の落ち口。遺言棚は見たかったけど、時間的に今回は難しい。またの機会にしよう…
落ち口から右側の道へ。この尾根を登って同角山陵へ向かう
ものすごい急登である。枝や木など掴む所があるからどうにかなるもので…
緊張した登りがしばらく続く。
「山などしばらくやりたくない…」と心が弱気になってくる。
枝尾根はなく、忠実にこの尾根を辿って登ればいいのだが想像以上の急登に心が折れかけていた。
後から聞くと旦那はここの登りは楽しかったよ、という。私と相反し旦那はこの急登を楽しんでいたか…
30分ほど登るとホッとできる平坦道に変わる。
向こうに見えるのは石小屋ノ頭
種類の違う木同士がくっついている不思議
また程なく急登が始まる
同角山陵が目前に見えてきた。ここで尾根を外れてトラバースすることにした
11:57 同角山陵に合流。元一般道に出た。しかしまだマイナー感のある道で気は抜けない。
水色の目印から出てきた
12:05 石小屋ノ頭付近のベンチでお昼にした。ようやく緊張がほぐれてきた
自分たちが辿ってきた東沢を見下ろしてしみじみ達成感に浸る。
30分ほど休憩して出発した
長い梯子を下る。
少しぐらついてこわかった。槍ヶ岳もこんな感じなのだろうか…
降りたらまた登る
ザンザ洞キレット。
下が雑草で見えないだけまだいい
白ザレの登り
同角ノ頭は近い
蛭ヶ岳がよく見えた
三叉の綿毛
13:17 同角ノ頭に到着。ここは10年ぶり。その時は濃霧だらけで残念な記憶しか残っていない。
晴れた日に山頂に立てて嬉しい
山頂の様子。見晴らしはあまり良くない
ツルキンバイ…じゃないか。ネットで調べたら4〜6月に咲くというが
アザミが枯れてイバラロードとなっている。チクチクと痛い…
同角山陵は今は一般道ではない。10年前の歩きやすかった時と比べ、下草と藪で元の道を見失いやすかった。
玄倉林道が使えない現在、同角山陵の廃道化が益々加速化してる気がした。
木階段は黒っぽく変色していたがまだ現存していた
ん?この弾けた実は何だろ
これが入ってたのか〜。何の種だろう
道は荒れている。また何年後かここを歩く時にはどうなっているだろう…
14:25 テシロノ分岐が見えた。ここから左へ入る石棚山陵からは一般登山道になる
テシロノ頭
線路みたいな階段が面白い
石棚山のシンボルツリー。一本は枯れて倒れちゃってる…( ; ; )
西丹沢を歩くたびに以前来たより木々の状態がどんどん悪くなっている気がする。。
石棚山
15:20 石棚山陵を離れ、玄倉(西丹沢県民の森方面)に下山開始する
ものすごい急下りを振り返る。この区間はマイナールートだが、所々目印はある。結構歩かれているらしく道はそれなりに付いていた
夕陽が傾いてきた。
後もう少しで西丹沢県民の森。急がないと…❗️山の中で真っ暗になるわけにはいかない
グッバイ…、石棚山🖐🏻
16:30 西丹沢県民の森の敷地内に入る。紅葉の尾根道へ🍁
ゆっくり紅葉を楽しみたい しかし時間がない…急げ💨
あぁ陽が落ちる。でも紅葉がきれいで…🍁
大正の森と合流
16:50 陽があるうちに石棚山登山口に戻ってくることができた。
東沢乗越をリベンジできた嬉しさとやりきったという達成感。
すれ違った登山者はゼロ。
朝7時ここを通過してから実に12時間。とことん丹沢を堪能した。
しかし、ここで終わりではない。
玄倉駐車場まで1時間近く舗装路を歩かなければいけない。歩き出してたった数分で辺りは完全に闇に包まれた。ヘッドライトを照らしながら真っ暗な夜道で恐怖にならないよう、なるべく陽気なテンポで旦那と今日の感想を語り合った。
登山後で一番の充実感を得られるのは、この時間なんだと思う
17:50 無事に玄倉駐車場に到着。
遺言棚の急登で心折れそうになったけど結果的には楽しかった。何よりこうして無事に帰ってこれて何よりだった。
2年前のやり残した課題をようやく終えることができる。
今回の山行でまた新たな次の課題ができたが、今しばらくは『神奈川の美しい広葉樹林』スタンプ集める方が先決かなぁと思っている。。