12月10日(土)☀️
一昨日の大山ソロハイクの筋肉痛が残っていた。大山登山で筋肉痛とは…と落胆する。今までこんなことなかったのに。確実に筋力が落ちていると実感する。
日頃のトレーニングがモノをいうのだろう。このところ山以外引きこもっている自分には当然の結果である。
しかし今朝4時半に起きた私は山に行く気があるようだ。筋肉痛を言い訳に2度寝をすることはなかった。
今回は北丹沢方面の山を登る。
旧青根小🅿︎〜折花ルート〜鐘撞山〜大室山東尾根〜大室山〜鐘撞山北東尾根ルート〜神之川キャンプ場〜旧青根小🅿︎
距離にして20㎞を越える。
旧青根小🅿︎〜折花ルート取付きまで神ノ川林道の長い長い舗装路歩きが強いられる。
行き帰りの林道の往復だけで10㎞を越えるが、山歩きの距離は10㎞なく、短い距離の割に累積標高がなかなかハードなコースなのである。
外が暗い6時に家を出発。
七沢方面に行く途中でセブンに寄り、駐車場で朝食にサンドイッチを食べていく。
自宅からの道のりは空いていて1時間ほどで青根に着いた
7:05 旧青根小前の無料🅿︎に到着。
辺りはすっかり明るくなった
既に4台の車が停まっている。
結構朝早くから来ているのね
閉校されて1〜2年の旧青根小学校の校舎
すぐ近くの諏訪神社に寄っていきます
今日の登山の無事を祈っていく
神奈川の名木 青根の諏訪神社の大スギを見上げる
10分ほど歩いたところで旧青根中学校の校舎があった。
ここで旦那がいきなり
「あ〜またやっちゃった。朝セブンで買った補給食、後部座席に置いてきちゃったよ」
え〜〜😩💦
まだ引き返して取りに行ける距離…
しかし、今は陽が短い。
駐車場までの往復で20分取られるのは後々響くかもしれない。。
お昼の食べる物はとりあえずあるし、おにぎりもある。
このまま行こう❗️
車に取りに戻る未練を断ち歩みを進める。
この地で折花姫という悲劇のお姫様の物語がある。折花姫の物語を辿りながら大室山に向かおうとこの山行を計画した。
折花姫は 武田家臣の百足衆であり岩殿城主、小山田信茂の従弟 小山田行村の娘である。
行村は織田信忠が甲斐に進攻してきた際、岩殿城を空けていた信茂に変わって城を守っていた。
ところが信茂が君主の武田勝頼を裏切って信忠に勝頼を引き渡してしまう。ところがそれを不義理と感じた信忠は信茂を処刑します。
城主が殺された場合新しい城主を立てるのが常です。小山田一族を滅ぼしにくると感じた行村は娘の折花姫とお付の者数名の家臣を連れて北丹沢山中に逃げます。
追っ手に気づいた行村は折花姫とお付の爺婆三人を逃がします。行村はその地で矢弾に当たり亡くなります。
逃がされた三人は丹沢山中をさ迷い歩きます。
そして追っ手が迫ったとき、老婆は折花姫の着物をまとい追っ手をだまします。そこで老婆が亡くなります
老婆が亡くなった神ノ川林道入口付近のバァバァ宮。
村人はこれを哀れみバァバァ宮を建て供養した
正面に大室山が鎮座。
これからあの山を登るんだと思うと少々尻込む
神之川キャンプ場入口の道路左側にあるジジイ宮。
もうこれまで、と悟った翁。折花姫だけを逃がし姫の後姿に合掌ののち迫る敵と戦い壮烈な死を遂げた。
物語を読んでいくと切なくなります。。
今日の下山はあのキャンプ場内の橋付近から出てくる予定です
小瀬戸トンネルを通過
この先0.5㎞は歩行者も含め全面通行止。
折花橋までは行けそうです
渓流釣場の清らかな川を眺めながら
8:42 折花神社。
最後一人、山中を逃げてきた折花姫はこの地で追っ手に追いつかれ、自らの懐剣で喉を貫き無念の最期を遂げたという…のが折花姫伝説である
折花姫を祀った折花神社。
古くから折花神社は山の安全、旅の安全、家族の守り神としてこの里の人々に信仰されている。
私たちも、山の安全を祈っていきます
可愛らしいお花が供えられてました。
今も大切に供養されています
折花姫、現代に生まれていたらきっと素敵な学生生活を謳歌していただろうなぁ…なんて思ってしまいました。
歴史の中の運命とはいえ、心が痛みます
8:45 折花ルートに取付く。
出だしでイバラの棘が出て服に引っ掛かるので注意していきます…
道が何処から始まるのか最初は分かりづらかったのですが、よく見ると何となく九十九折りに薄っすらついていました
九十九折りが終わり、この看板から真っ直ぐ進む
明瞭な道になる
倒木の先で道が無くなっている?かといってこのまま横切るのも危ない。
見下ろすと、下に道らしきものがある…
一旦斜面を下るとまた登り返すところがあった
補助ロープが付いてる。道はこっちで合っているだろう
私も後に続く。
こうして振り返ると結構な崩落地だ
昔の石積みが残っている道
上部にこれから登る稜線が見える。ここからでも上がれるが、せっかくなのでもう少し先の折花ルート末端まで行ってみよう…
9:35 鐘撞山北東尾根に合流した
鐘撞山の登りは結構な急登だ💦
旦那が一際目立つこの大木が気になって足をとめた。この稜線の🌳ヌシに思った
10:14 鐘撞山(900m)
三角点がある。
これから登る大室山。まだまだ先なんだと思い知る。
少し先に先行していた男性もこの鐘を鳴らしていた。
私たちも鳴らしていく。思ったより鐘の音が大きく響くので加減しないとビックリする
ここを右に折れる
もの凄い急登。
今回で最もキツいゾーンだ😣💦
先行していた男性もこの急登の途中で小休止していた。近くまできたが、男性はその後ペースを上げたようで見かけることはなかった
樹林の隙間から見えるあの岩が黒岩か
黒岩の上部からの眺め。
蛭ヶ岳が見えた
ブナ林と植林帯の間を通っていく
11:26 左側に神ノ川ヒュッテへ降りる分岐がある。鐘撞山からここまでは過去に歩いたことがあった。
この先から大室山まで未踏ゾーンである
今にも動き出しそう🦕
うわ〜スゴい眺め❗️
丹沢主脈のやまなみが素晴らしい
蛭ヶ岳のアップ
この展望を見るだけでここまで頑張って登った甲斐があったな〜
陽の当たる道になるとホッとする。。
旦那がマリモが付いてるね、というので記念にパチリ。
もう片側にも同じモノがついてた。
「これ誰か押し込んだのかなぁ😄」
「ははっ💦そんな風にも見えるよね(笑)」
自然の造形物は面白い
檜洞丸から大室山に連なった山筋がこんなにはっきりと…✨
この展望が励みとなりこの先の急登も何とか乗り切れた
段々と穏やかな道になった
一気に雪景色に変わる
12:25 程なく久保分岐と合流
12:27 大室山に到着\(^o^)/
山頂は陽当たりが良く殆どの雪は溶けていた。
10人くらいの人がそれぞれの場所でお昼をとっていた。そこそこ広いので密じゃないのがいい
お腹空いた〜
うどんは旦那で蕎麦が私♪
いっぱい汗かいたからお汁が染みる〜かき揚げほんのりサクサク〜
13:10 エネルギー満タンになって下山開始
すぐに久保分岐と別れる
鹿柵のある方向に歩く。
下山も登りと同じ東尾根で下りる
道志方面の市街地かな
下山の見納めに蛭ヶ岳と檜洞丸をまたここで撮った
展望が素晴らし過ぎて言葉にできない…
それに人が全然いないってのがいい✨
尾根が広く、土もフカフカ柔らかくて道型がはっきりしない。ここは迷いやすいから注意だ
何度か別方向に流れそうになるが、すぐ気づいて復帰。
尾根を外さないように意識して下る
岩ゴロの激下りゾーンに。
黒岩付近が登りも下りも今回一番の核心部だ
ここは真っ直ぐに行かず、左に向きを変える
この標識が目印
細尾根になった
14:43 鐘撞山に到着。
大室山を振り返る。さっきまであのてっぺんに居たんだなぁ〜と。
陽が傾きかけている。陽が落ちるまで2時間ない…少し急ごう
スギの木の子供🌲大きく育ってね
この辺り一帯の葉っぱが灰色だった。土に分解される前段階なのだろうか……?
朝見かけた大木との再会。やっぱ存在感あるな🌳
この大木に触れていく。こうして見ると大きさが分かります
今朝登ってきた折花ルートと合流した場所。
神之川キャンプ場に向かってこのまま鐘撞山北東尾根を進む
穏やかな道になる。
ようやく険しい道から解放されたようだ
なかなかいい感じの道🍂
15:49 この看板から出てきました
神之川キャンプ場のスタッフに一声掛けて場内を通過させていただいた。
山歩きはここで終わり。ここから1時間ほどかけて長い林道歩きです
16:50 青根小🅿︎に到着しました。
真っ暗になる前に戻って来れてよかった。
車は私たちの他にあと1台停まっていた。すぐ最後の1台の方が来られた。多分蛭ヶ岳に登られた方だろう
距離は長いが、殆どが林道歩き。でも、内容は少々ハード。
いや、体力気力が落ちてきたからハードなのかもしれない。。
数年前に夫婦でこの北丹沢を舞台に山岳レースに参加したことがある。
トレラン好きなのではなく、単純に丹沢が好きだからという理由で参加を決めた。
この北丹レースを完走したことで私たちのトレランライフは一区切りした。
その後コロナが蔓延し大会中止が相次いだことで完全にトレランから遠ざかった。
近年あちこちでトレイルレース開催を目にするようになったが、他者とタイムを競い合って登るレースに興味が持てなくなった。
元々走ることが性に合っていない というのがある。
草木をゆっくりと見つめ、地図を見ながら探検する登山スタイルが私たちには合っているようだ。
年齢とともに過酷な挑戦ではなく、自然との触れ合いを重視した山登りがしたいと思うこの頃である